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子どもの「チクチク言葉」を「ふわふわ言葉」に変える!声かけと接し方

チクチク言葉とは何か

「そんな言い方しないの!」と注意しても、子どもから飛び出すチクチク言葉。
チクチク言葉は、幼稚園や小学校で友達を傷つけてしまう言葉です。
家で使っているときは反抗期かなと思っていても、学校では孤立してしまう可能性があります。
ただ、子どもがチクチク言葉を使っている裏側には、子どもなりの感情表現やSOSが隠れていることもあるんです。
チクチク言葉は否定するだけでなく、心をあたためるふわふわ言葉へと導いてあげることが大切です。
この記事では、チクチク言葉とふわふわ言葉の違いや、声かけ・接し方の工夫を解説します。
ぜひ最後までお読みください。

チクチク言葉とは何か

チクチク言葉は、相手を傷つけてしまう表現を指します。
例えば「バカ」「嫌い」といった短い一言でも、言われた人は傷ついてしまうことも。
反対に、思いやりや優しさを伝えるふわふわ言葉は、相手との関係をあたたかくする力があります。
まずは、チクチク言葉とふわふわ言葉の意味や違いを解説します。

ふわふわ言葉とチクチク言葉とは

「チクチク言葉」は前述の通り、相手を傷つけたり嫌な気持ちにさせたりする言葉です。
「バカ」「嫌い」「もう遊ばない」など、相手を馬鹿にしたり、けなしたりする言葉が分類されます。
言った本人は軽い気持ちでも、聞いた相手の心にはちくりと痛みが残り、人間関係をぎくしゃくさせてしまうことがあります。
一方で、「ふわふわ言葉」は心を包み込むような優しい表現を指します。
「ありがとう」「一緒に遊ぼう」「手伝ってくれて嬉しい」など、聞く人に安心感や温かさを与える言葉です。
ふわふわのクッションに抱きしめられたように、相手の心を柔らかくしてくれます。
私たちは普段、無意識に言葉を使っていますが、どちらの言葉が多いかによって子どもの人間関係や自己肯定感に大きな影響を与えます。
日常の中でどちらを多く使っているか、改めて意識してみてください。

ふわふわ言葉とチクチク言葉の例

ふわふわ言葉とチクチク言葉、抽象的で少し分かりにくいですよね。ここでは、よく使われる言葉の例を紹介します。

【チクチク言葉の具体例】

  • バカ、アホ、のろま
  • ダサい、ウザい、キモい、クサい、ムカつく
  • 目ざわりだ、あっちへ行け、消えろ
  • うるさい、黙れ、黙ってろ
  • 何をやっているんだ、頭が悪いんじゃないか、早くしろ
  • 調子にのるな、お前なんかいらない、勝手にしろ
  • ふざけるな
  • 意味がわからない
  • はあ?何言ってんの?

【ふわふわ言葉の具体例】

  • ありがとう、助かったよ、あなたのおかげよ
  • かわいいね、カッコイイね、ステキね、キレイね
  • すごいね、最高だね、やったね
  • がんばろうね、がんばって、応援してるよ、信じてるよ
  • ドンマイ、大丈夫だよ、元気出して
  • いいね、いいじゃない、よかったね
  • ごめんね、悪かった
  • いっしょだね、仲間だね
  • うれしいね、楽しいね

チクチク言葉を止める対応

チクチク言葉を止める対応

子どもがチクチク言葉を口にしたとき、頭ごなしに「ダメ!」と叱っても、なかなか改善されないことがあります。
むしろ反発心が強まり、余計に繰り返してしまうことも少なくありません。
大切なのは、なぜいけないのかを伝えつつ、代わりに使えるふわふわ言葉を教えてあげることです。
ここからは、家庭でできるチクチク言葉を止めるための関わり方を紹介していきます。

親がチクチク言葉を使わない意識をする

子どもは大人の言葉を真似して覚えていきます。
家庭の中でお父さんやお母さんが「早くしなさい!」「なんでできないの?」といったチクチク言葉を口にしていると、子どもも同じ表現を使うようになってしまいます。
まずは親自身が「どんな言葉を使っているか」を振り返ってみましょう。
イライラしたときに思わず出てしまう言葉を工夫し、「待っているよ」「あと少しでできるね」といったふわふわ言葉に置き換えるだけで、子どもの言葉遣いも変わっていきます。
親が意識して言葉を選ぶことは、子どもにとって一番身近で効果的な“お手本”になります。

なぜいけない言葉なのか教える

子どもにとって、チクチク言葉はただの「気持ちを表す手段」であり、悪気がないことが多いものです。
だからこそ、「そんな言葉はダメ!」と叱るだけでは、子どもにはなかなか伝わりません。
重要なのは、「なぜいけないのか」を子どもの目線に合わせて分かりやすく説明することです。

例えば、「その言葉を聞くと相手は悲しい気持ちになるよ」「言われたらどう感じるかな?」と問いかけてみましょう。
自分が言われたときの気持ちを想像することで、言葉の影響に気づきやすくなります。
子どもが理解しやすいように、絵本や身近なエピソードを使って説明するのも効果的です。

単にダメと伝えるのではなく、「相手の心にどう届くか」を考えさせることが、チクチク言葉を減らす大きな一歩になります。

ふわふわ言葉を褒める

子どもがふわふわ言葉を使ったときは、その場でしっかりと褒めてあげましょう。
「ありがとうって言えて素敵だね」「やさしい言葉をかけてくれてうれしいよ」と声をかけることで、子どもは「この言葉を使うと相手が喜んでくれるんだ」と分かります。
褒めるときは、できるだけ具体的に伝えるのがポイントです。
ただ「いいね」だけでなく、「一緒に遊ぼうって言えたから、お友だちも嬉しかったと思うよ」と具体的に伝えることで、心からふわふわ言葉の良さを理解でき、綺麗な言葉遣いになっていきます。

小さな言葉の積み重ねが、やがて子どもの習慣になっていきます。日常の中でふわふわ言葉を見つけたら、笑顔で褒めてあげましょう。

ふわふわ言葉を育てる関わり方

子どもにふわふわ言葉を身につけてもらうには、親の接し方が大きく関わってきます。
ここでは、ふわふわ言葉を使える子どもに育てるための関わり方を解説します。

 “チクチク”な意味でも”ふわふわ”な言い回しをする

子どもは、親の言葉遣いを参考にして言葉を学んでいきます。
つまり、子どもにとって言葉の教科書は”親”ということです。
もし親が「なんでできないの?」といったチクチク言葉で注意してしまうと、子どもも同じように友達に言ってしまうかもしれません。
そこで、同じ場面でも「一緒にやってみよう」「次はできそうだね」と、ふわふわ言葉に言い換えて伝えるようにしましょう。
意味は変わらなくても、表現を優しくするだけで、子どもも次から温かい声掛けをしようとします。

ポジティブな言葉かけを習慣づける

子どもがふわふわ言葉を身につけるには、日常の中でのポジティブな言葉かけが欠かせません。
例えば「できなかったね」という表現は「ここまでできたね!」「あと少しで!」と伝えるようにしましょう。
子どもは親の声を日々のBGMのように聞いています。
前向きな表現が多い環境では、自然と子どもの口からもポジティブな言葉が出てくるようになります。
特別なことをする必要はなく、挨拶やちょっとしたやりとりの中でポジティブな言葉を意識することが、ふわふわ言葉を育てる土台になります。

チクチク言葉が子どもに与える影響

チクチク言葉が子どもに与える影響

親が何気なく使うチクチク言葉も、繰り返されることで心に大きな影響を与えます。
最初は軽い言葉でも、積み重なると自己肯定感が下がったり、友達との関係にすきま風が吹いたりすることもあります。
ここでは、チクチク言葉が子どもの成長や人間関係にどのような影響を及ぼすのかを見ていきましょう。

自己肯定感の低下

子どもは、大人や友達からかけられる言葉を、自分の価値を測る基準にしてしまいます。
まだ「本当の自分」と「言われたこと」を切り離して考える力が育っていないため、「バカだな」「なんでできないの?」といったチクチク言葉を繰り返し浴びると、「自分はダメな人間なんだ」と思い込んでしまうのです。
次第に「どうせできない」「自分には価値がない」という気持ちになり、自己肯定感が下がってしまいます。

ストレスから攻撃的な行動につながる

多くの人にとって、チクチク言葉はストレスの要因になります。
そのストレスをうまく発散できないと、心に溜まったイライラが攻撃的な行動として表れることも。
友達をたたいてしまったり、物にあたってしまったりするなど、言葉で受けた痛みを行動で返そうとしてしまうのです。

人間関係の悪化

チクチク言葉は、一度使っただけでも関係をぎくしゃくさせますが、何度も使ってしまうと、友達との信頼関係そのものを壊してしまうことがあります。
「もう遊びたくない」と距離を置かれたり、グループの中で孤立してしまったりすることも珍しくありません。
さらに相手から言い返されると、言葉のやりとりがどんどんきつくなり、関係はますます悪化してしまいます。
ほんの小さな言葉でも、積み重なれば人間関係に深い溝を作ってしまうのです。

チクチク言葉は大人でも悪影響

チクチク言葉の悪影響は、子どもだけでなく大人にも及びます。
職場での何気ない一言や、家庭でのとげのある言葉が積み重なると、知らないうちに心をすり減らしてしまいます。
ここでは、チクチク言葉が大人に与える影響について見ていきましょう。

家庭や職場での精神的なストレス要因

大人にとっても、チクチク言葉は強いストレスの原因になるものです。
家庭で「どうしてできないの?」と責めるような言葉を繰り返し聞くと、心が休まらず安心できる場所が失われてしまいます。
職場でも「使えないな」「遅いよ」といった否定的な言葉を浴び続けると、自信を失ったり、仕事への意欲が低下したりします。
毎日の小さなチクチク言葉が積み重なると、気づかないうちに心の疲労が蓄積し、精神的なストレス要因となってしまうのです。

コミュニケーションの悪化

チクチク言葉が多い環境では、相手との関係がスムーズにいかなくなります。
家庭では夫婦や親子の間で会話が減り、「どうせまた怒られる」と心を閉ざしてしまうこともあります。
職場でも否定的な言葉が続くと、報告や相談がしにくくなり、チームワークの低下につながります。
言葉のとげが積み重なることで、相手を避けたり、必要最低限のやりとりしかしなくなったりと、コミュニケーションは悪化していきます。
温かい関係を築くためには、日常の言葉選びが大きな鍵となるのです。

まとめ

子どもが口にするチクチク言葉は、友達や家族との関係を傷つけるだけでなく、自己肯定感の低下やストレスにつながるなど、心の成長に大きな影響を与えます。
そして、その影響は子どもだけでなく大人にとっても同様です。
一方で、ふわふわ言葉には相手の心を温め、人間関係を豊かにする大きな役割を果たします。
親が意識してふわふわ言葉を選び、子どもに伝えていくことで、家庭の雰囲気もより温かなものになっていきます。
毎日の小さな声かけの積み重ねが、子どもの未来の人間関係や生き方を支える基盤となります。
今日からぜひ、ふわふわ言葉を意識して取り入れてみてください。

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