接続詞とは?子どもの文章力と読解力を伸ばす家庭での教え方

接続詞とは?子どもの文章力と読解力を伸ばす家庭での教え方

接続詞は「だから」「しかし」「そして」など、前後の文や言葉をつなぐものです。接続詞の使い方が分かると、理由と結果、反対の内容など、文同士の関係を捉えやすくなります。

この記事では、接続詞の基本的な役割や種類、子どもがつまずきやすい間違いを紹介します。家庭で取り入れやすい教え方も紹介するので、子どもの文章力や読解力を育てるヒントとしてお役立てください。

接続詞の役割と重要性

まずは、接続詞が文章の中でどのような役割を持つのか、具体例とともに確認していきましょう。

役割:前後の文や言葉の関係性を明確にする

接続詞には、前後の文や言葉をつないで「どのような関係か」を示す役割があります。

<例>

①今日は土曜日だ。学校は休みだ。

②今日は土曜日だ。学校に行った。

それぞれの文に接続詞を入れると、次のようになります。

①今日は土曜日だ。だから、学校は休みだ。

→「土曜日であること」を理由として、その結果を伝えている

②今日は土曜日だ。しかし、学校に行った。

→「土曜日なのに学校に行った」という、通常とは反対の出来事を伝えている

このように、接続詞を使うことで、前後の文がどのような関係でつながっているのかを示せます。接続詞の活用で自分の考えや出来事のつながりを整理できるようになることは、伝わりやすい文章を書く力にもつながります。

重要性:国語の読解力や論理的思考力を支える

接続詞を理解すると、前後の文章のつながりを捉えやすくなります。

<例>

また:前の文に対する、情報や意見を追加している

なぜなら:前の文に対する、理由や根拠を説明している

文章を読む際、接続詞を手がかりにすることで、文章の流れや書き手が伝えたいことを整理できます。

子どもが文章の内容理解に苦労しているときは、接続詞に丸を付けたり線を引いたりして、前後の文の関係を一緒に考えてあげるのもおすすめです。文章のつながりを一つずつ確認することで、読解の助けになるでしょう。

小学生が覚えておきたい接続詞の種類と働き

小学生が覚えておきたい接続詞の種類と働き

接続詞は、役割によって、いくつかの種類に分類されます。
ここでは小学生にも分かりやすい代表的な5種類を紹介します。

種類主な役割代表的な接続詞の例
順接原因・理由を受けて、結果につなげるだから、それで
逆接予想とは反対の内容につなげるしかし、でも、ところが
並列・添加情報を並べたり、付け加えたりするまた、そして、さらに
対比・選択内容を比べたり、どちらかを選んだりする一方、または、それとも
説明・補足理由や説明、言い換えなどを加えるなぜなら、つまり、ただし

それぞれの種類について、順番に見ていきましょう。

順接(だから・それで等)

順接には、原因と結果を繋ぐ役割があります。
前の内容が「原因や理由」、後ろの内容が「結果」になります。

<例>

「雨が降っている。だから、家で遊ぶ」

→「雨が降っている」という理由と「家で遊ぶ」という結果がつながる

前後の因果関係が分かりやすくなるため、理由から結果へ話を進めたいときに使いましょう。

逆接(しかし・でも等)

逆接は、予想と反対の内容を続けるときに使います。

<例>

「たくさん練習した。しかし、試合には負けた」

→「たくさん練習したので勝つだろう」という予想に反して、負けたという結果につながっている

「しかし」の後には、前の内容とは異なる展開が続くため、文章を読むときの手がかりにもなります。

子どもと文章を読む際は「『しかし』の後は、どんな話になるかな?」と一緒に予想してみるのもおすすめです。

並列・添加(また・そして等)

並列・添加は、情報を並べたり、付け加えたりするときに使います。

<例>

「生徒ならびに保護者の皆様」

→生徒と保護者という情報を並べている

「公園で鬼ごっこをした。そして、すべり台でも遊んだ」

→「すべり台でも遊んだ」という行動を付け加えている

同じ役割の接続詞が何度も続く場合は、前後の関係を確認しながら「また」「それから」など、ほかの表現も考えてみましょう。
同じ接続詞が続くと、文章が単調で幼く見えてしまいます。

対比・選択(または・それとも等)

対比・選択は、2つの内容を比べたり、複数の選択肢を示したりするときに使います。

<例>

「算数は得意。一方、国語は苦手だ。」
→「一方」によって算数と国語に関する情報を比べている

「外で遊びますか?それとも、家で遊びますか?」

→「それとも」によって、2つの選択肢を示している

「りんごにする?それとも、みかんにする?」のように、日常の選択場面で使われます。会話の中で繰り返し聞くことで、使われ方を自然とイメージできるようになります。

説明・補足(なぜなら・つまり等)

説明・補足は、前の内容について理由を説明したり、別の言葉で言い換えたりするときに使います。

<例>

「今日は外で遊べない。なぜなら、雨が降っているからだ」

→「なぜなら」に続けて、外で遊べない理由を説明している

「明日は日曜日だ。つまり、学校はお休みだ。」

→「つまり」以降で、日曜日に関する情報を簡単にまとめている

子どもがよくつまずく接続詞の間違いパターン

接続詞は、前後の内容に合った言葉を選んで使う必要があります。似ているように見える接続詞でも役割が異なるため、子どもが使い分けに迷うこともあります。

ここでは、子どもの作文や会話で起こりやすい3つの間違いを紹介します。

逆接と順接を混同してしまう

起こりやすい間違いの一つ目は「順接と逆接の混同」です。
例えば、以下のような間違いになります。

<例>

  • 雨が降った。しかし、傘をさした
  • 雨が降った。だから、傘をささなかった


上記は極端な例ですが、大人でも使い方を間違えている文章を見かけることはあります。

子どものうちからちゃんと教えて、正しく使えるようにしてあげましょう。

子どもが迷っているときは「雨が降ったら、傘をどうするの?」と声をかけ、前後の関係を一緒に整理してあげましょう。
直接正解だけを伝えるのではなく、自分で使用する接続詞を選ばせることで、働きを理解しやすくなります。

「そして」「だから」など同じ接続詞ばかり多用する

2つ目は、「そして」「だから」など、同じ接続詞を何度も続けてしまうケースです。前述した通り、(役割があっていたとしても)同じ接続詞を連続で使うことは、文章の違和感に繋がります。

<例>

「朝起きた。そして、顔を洗った。そして、ごはんを食べた。」

このように「そして」が続く場合は、出来事の順番を表す「それから」「そのあと」など、ほかの表現に置き換えられないか一緒に考えてみましょう。

<修正後の例>

「朝起きた。そして、顔を洗った。そのあと、ごはんを食べた。」

すべての接続詞を無理に言い換えなくても問題ありません。

文章が不自然にならないように、内容に合う言葉を探しましょう。

話すときに接続詞を省いてしまい意図が通じない

会話では、接続詞を省略して話すことがあります。短い内容であれば伝わることもありますが、長くなると、出来事のつながりが分かりにくくなってしまいます。

<例>

「外は雨だ。傘を持っていこう。」

→文章が短く、意味が伝わる

「今日は遠足だ。朝から雨が降っていた。遠足は中止になった。がっかりした。お昼にお弁当を教室でみんなと食べた。いつもより楽しく感じた。来週は晴れてほしい。」
→文章が長く、意味が伝わりにくい

上記のように、文章が長い場合、接続詞がないと意味が通りにくくなります。

意味が全くわからないわけではありませんが、ブツブツと途切れた印象になってしまいます。
「ここで話が逆になる」「ここが理由」と、読み手が自分で推測する必要があり、疲れてしまいます。

家庭でできる正しい接続詞の教え方

家庭でできる正しい接続詞の教え方

接続詞の使い方を身につけるには、日常の中で、正しい表現に触れる機会を増やすことが大切です。

ここでは、日常生活に取り入れやすい3つの方法を紹介します。
子どもの理解度や興味に合わせて、無理なく続けられる方法を選びましょう。

絵本の音読により文章の流れを耳で覚える

絵本を音読することで、接続詞に自然に触れることができます。

ただ読むだけでなく、接続詞が出てきたところで問いかけてみましょう。例えば「『でも』の後はどうなると思う?」といった問いかけになります。
前後の内容を考えながら読むことで、接続詞の働きを意識するきっかけになります。

毎回、接続詞を探しながら読む必要はありません。普段の読み聞かせを楽しみながら、ときどき言葉のつながりにも注目してみると良いでしょう。

親が正しい接続詞を使って見本を示す

普段の会話の中で、保護者が接続詞を意識して使うことも、子どもが使い方を知るきっかけになります。

例えば、子どもが「雨が降ってるね」と話したら、「うん、雨だから、今日は家で遊ぼうか」と返してみましょう。

子どもは親との日常会話から、どんどん学習していきます。どの接続詞をどういう風に使うのか、見せてあげるだけでも理解が深まるわけです。
逆に、親が間違った使い方をしてしまうと、子どもも間違った使い方で覚えてしまう可能性があります。
見本となるように「正しい接続詞」を使うように意識しましょう。

穴埋め問題や短い日記を書いてみる

接続詞に慣れてきたら、穴埋め問題や短い日記に取り組む方法もおすすめです。

例えば、次のような問題を作ってみましょう。

「雨が降ってきた。(  )、傘をさした。」

そのまま答えてもらうだけでも勉強になりますし、難しいなら「だから」「しかし」などの選択肢を用意し、前後の内容に合う接続詞を選んでもらいます。

慣れてきたら、短い日記を書いたあとに「ここにはどんな言葉を入れられるかな?」と一緒に考えてみるのも良いでしょう。初めは短い文から取り組み、子どものペースに合わせて少しずつ進めることが大切です。

まとめ

接続詞には、前後の文や言葉をつなぎ、内容の関係を分かりやすくする役割があります。「だから」「しかし」「そして」などを使い分けることで、文章の流れを整理しやすくなります。

難しく感じるかもしれませんが、無理に「勉強」として教える必要はありません。

普段の会話でおかしな点を教えてあげたり、正しい使い方を見せて、自然と覚えられるようにしましょう。

言葉の育ち方には個人差があります。子どものペースに合わせながら、接続詞に触れる機会を作ってあげるようにしましょう。

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