助詞とは?子どもの「てにをは」間違いを直す家庭での教え方

助詞とは?子どもの「てにをは」間違いを直す家庭での教え方

助詞は「が」「を」「に」など、言葉と言葉の関係を示すものです。誰が何をしたのか、自分がどう感じたのかなど、伝えたい内容を相手に分かりやすく示す役割があります。

子どもの助詞の間違いが気になり、心配になる保護者の方もいるでしょう。間違えたときの教え方に迷うこともあるかもしれません。

この記事では、助詞の基本的な働きや種類、子どもがつまずきやすい間違いを紹介します。家庭で取り入れやすい遊びも紹介するので、子どもの言葉を育てるヒントとしてお役立てください。

助詞の働きと子どもにとっての重要性

まずは、助詞の働きと、子どもの会話や作文でもよく使われる「てにをは」を紹介します。

言葉と言葉を繋ぐ品詞

助詞は、言葉に意味を加える品詞です。

言葉と言葉をつなぐ、言葉同士の関係を示す、といった役割があります。単独でも使える名詞や動詞などの「自立語」とは異なり、単独では使えず、ほかの言葉に付いて働くため「付属語」に分類されます。

<例>「ぼくがりんごを食べる」

→「が」は食べる人を示す助詞で、「を」は食べる対象を表す助詞

分類種類役割・特徴
自立語名詞・動詞など単独で意味が分かり、文の主語や述語などになれる言葉ぼく、りんご、食べる
付属語助詞・言葉と言葉の関係を示したり、意味を加えたりする・活用(形が変わること)はないが、を、に、は、も
助動詞・ほかの言葉について意味を加える・活用するものがあるない(否定)、た(過去)

家庭でも、「猫が」「お昼寝を」のように、まずは短い文で練習するのがおすすめです。

「どれが助詞かな?」と一緒に確認することで、「が」や「を」が助詞であることをイメージしやすくなります。

日常会話や作文でよく使われる「てにをは」とは

「て・に・を・は」は、文章の中でよく使われる助詞です。助詞が変わると、言葉同士の関係や文の意味も変わるため、大切な役割を持っています。

それぞれの使い方は以下の通りです。

  • て:「ごはんを食べて出かける」のように、前後の動作をつなぐ
  • に:「先生に会う」「公園に行く」のように、相手や行き先などを示す
  • を:「折り紙を折る」のように、動作の対象を示す
  • は:「マンガは面白い」のように、話題にしているものを示す

助詞を間違えると、文章が不自然になったり、意味が変わったりします。
例えば「先生に本を渡す」と「先生が本を渡す」では、本を受け取る人と渡す人が変わります。

「先生を本に渡す」にしてしまったら、明らかに不自然な文章になります。

子どもに説明する際は、身近な例文を使ってそれぞれの働きを伝えると分かりやすいでしょう。

小学生が覚えておきたい代表的な助詞の種類

小学生が覚えておきたい代表的な助詞の種類

助詞は、働きによっていくつかの種類に分けられます。ここでは、代表的な4種類を紹介します。

助詞の種類主な働き代表的な例例文
格助詞名詞とほかの言葉との関係を示すが、を、に、で、へ、から、の姉が本を読んでいる。
接続助詞前後の内容をつなぐから、ので、けれど、のに、て雨が降っているので、家で遊ぶ。
副助詞強調や限定などの意味を加えるは、も、だけ、ばかり、などりんごだけ食べる。
終助詞文末で気持ちや態度を表すか、ね、よ、な一緒に行こうね。


それぞれの種類について、例を見ていきましょう。

格助詞(が・を・に)

格助詞(かくじょし)は、主に名詞に付き、「誰が」「どこで」「何を」といった役割を示す助詞です。

<例>

  • 姉が本を読んでいる:「が」→誰が、「を」→何を
  • 公園に行く:「に」→どこに
  • 公園で遊ぶ:「で」→どこで

格助詞を間違えると、多くの場合文章の意味が変わってしまいます。
まずは日常会話でよく使う「が・を・に・で」から確認すると良いでしょう。

接続助詞(から・ので等)

接続助詞は、前後の内容をつなぐ役割を持つ助詞です。
「理由」「条件」「反対」など、出来事同士の関係を分かりやすく伝える役割があります。

<例>

  • 雨が降っているので、家で遊ぶ:「ので」→理由
  • 練習したけれど、負けた:「けれど」→反対

接続助詞を使えるようになると、自分の考えを上手に伝えられるようになります。
例えば、「どうしてそう思ったの?」と問いかけたとき、「〇〇したからだよ」という理由を伝えることができるようになります。

副助詞(は・も・だけ等)

副助詞は、さまざまな言葉に付き、強調や限定、追加などの意味を加える助詞です。

<例>

  • りんごだけ食べる:「だけ」→限定
  • りんご食べる:「も」→追加

「だけ」を使うと食べるものはりんご一つに限定されますが、「も」を使うとりんご以外にも食べるものがあることを伝えられます。
助詞を変えて、文の意味がどう変わるのかを比べると、分かりやすいでしょう。

終助詞(か・ね・よ等)

終助詞は文の終わりに付き、言葉のニュアンスや話し手の気持ちを表す助詞です。主に質問や気持ちの共有に使われます。

<例>

  • 一緒に行きますか:「か」→質問
  • 楽しいね:「ね」→気持ちの共有
  • 危ないよ:「よ」→注意を促す

終助詞は、声のトーンによっても受け取られ方が変わることも特徴です。
例えば、「遊んできていいよ」という表現は「許可」や「肯定」を意味しますが、「もういいよ!勝手にしなさい!」という表現は「怒り」や「拒絶」を意味します。

子どもがつまずきやすい間違いのパターン

助詞は、似た働きをするものも多く、使い分けに迷うことがあります。
ここでは、子どもがつまずきやすい助詞の間違いを3つ紹介します。

「は」と「が」の使い分けができず文脈が不自然になる

「は」と「が」は似た場面で使われますが、役割は異なります。

「は」は話題や比べたいものを示し、「が」は動作をする人やものを表す助詞です。

<例>

「誰がケーキを食べたの?」と聞かれた場合

  • ぼくが食べた:「ぼく」→動作をする人
  • ぼくはケーキを食べた:「ぼく」→文章の話題

ただし、「は」と「が」は、前後の文脈や伝えたい内容によって使い分けが変わります。
先ほどの例で見るなら、「誰が食べたか」を伝えたい場合は「僕”が”ケーキを食べたよ」になりますし、「食べたもの」を伝えたい場合は「僕”は”ケーキを食べたよ」になります。

「に」と「で」など似た働きの助詞を混同してしまう

場所に関わる「に」と「で」も、子どもが使い分けに迷いやすい助詞です。

「に」は行き先や、人・ものが存在する場所を示します。一方、「で」は動作が行われる場所を表す助詞です。

<例>

  • 公園に行く:「に」→行き先
  • 公園に友だちがいる:「に」→友だちが存在する場所
  • 公園で遊ぶ:「で」→遊ぶ場所を表す

「に」と「で」の違いは、実際のお出かけで伝えるのが一番です。 家を出るときに「公園に行くよ!」、着いたら「公園で遊ぼう!」と、言ってあげるだけで、子どもは自然と使い分けを吸収していきます。

助詞を省略して単語だけで話してしまう

子どもでも大人でも、「お茶飲む」「すぐ行く」のように、助詞を省いてしまうことはあります。
ただし、「理解したうえで省略する」のと、「分からないから単語だけを並べている」のでは大きく異なります。

「省略された助詞」をしっかり理解できるよう、家庭では「お茶飲む」と言われたら、「そうだね、お茶を飲もうね」と、保護者が正しい助詞を使って自然に言い換えて伝えてあげましょう。

家庭でできる正しい助詞(てにをは)の育て方

家庭でできる正しい助詞(てにをは)の育て方

助詞を上手に身につけるには、「会話や遊び」の活用がおすすめです。無理に勉強として教えようとすると、負担に感じてしまう子どももいます。

家庭では、教え方を工夫して楽しく取り組むことが大切です。ここでは、遊びながら助詞に触れられる3つの方法を紹介します。

絵を使った穴埋めクイズ

絵を使った穴埋めクイズは、絵の内容にあわせて助詞を考える遊びです。絵があることで、状況をイメージしやすくなります。

例えば、犬が走っている絵を見せて、「犬( )走る」と出題します。
答えに迷う場合は、「が」「を」などの助詞を書いたカードを用意し、選んでもらう方法もおすすめです。

好きな動物や乗り物の写真を使うと、より興味を持ちやすくなります。

間違い探しゲーム(間違った文章を用意して指摘させる)

間違った文章を直すゲームも、助詞の使い方を楽しく勉強できる方法です。

例えば、

・ぼくがりんごに食べる

・公園にサッカーをする

などの文を読み、どこが違うのか探してもらいます。見つけた後は「ぼくがりんごを食べる」「公園でサッカーをする」と、正しい文を一緒に声に出して確認しましょう。

単語カードを並べ替えて正しい文を作る

単語カードを使った並べ替えゲームもおすすめです。

・ぼく

・は

・公園

・で

・走る

など、一つのカードに一つの言葉を書いて準備して、カードを並べ変えて文章を作ってみましょう。

紹介したカードだけでも「ぼく・は・走る」「公園・で・走る」のようにいくつかのパターンを作成できます。

慣れてきたら長い文章を作成したり、カードを追加して別の選択肢を用意してあげましょう。助詞のカードだけ色をつけてあげると、ほかの言葉に付いて働く様子が分かりやすくなります。

まとめ

助詞は、言葉と言葉の関係を示し、伝えたい内容を分かりやすく伝えるために大切な品詞です。

ややこしくて間違えやすいのですが、厳しく指摘するのはNGです。
子どもが委縮してしまわないよう、楽しく勉強できるように工夫してあげましょう。

また、言葉の育ち方には個人差があります。焦らず、子どものペースに合わせながら、毎日の会話の中で正しい表現に触れる機会を少しずつ増やしていきましょう。

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