「習わせてみたいけれど、女の子ばかり?」「スポーツの習い事と両立できるのかな」
男の子にピアノを習わせる際、このように迷っている保護者の方もいるのではないでしょうか。
ピアノは指や足を使って演奏し、耳で聴いて弾き方を調整していく習い事です。そのため、集中力や手先の器用さ、継続する力を育てやすい点が注目されています。実際に、東大生の約半数が子どもの頃にピアノを習っていたという調査もあり、学びとの相性の良さが知られています。
この記事では、男の子がピアノを習うことで得られるメリットや、後悔しにくい教室選びのポイントを分かりやすく紹介します。子どもに合った習い事を考えるヒントとして、ぜひ参考にしてください。
まずは、男の子がピアノを習うことで期待できる主なメリットを3つ紹介します。
ピアノを弾くときには、次のようなことを同時に行います。
右手でメロディー、左手で伴奏をするなど、左右の手で違う動きをするため、自然と高い集中力が必要になります。また「強く」「弱く」といった表現を考えながら弾くことで、指先を細かく動かす力や、音を聴く力も育ちます。
また、ピアノ演奏は複数の動作を同時に行うことで、脳の発達にも良い影響を与えると言われています。
こうして身についた集中力や考える力は、学校の授業や宿題でも役立つでしょう。
ピアノでは楽譜や音源から「明るい曲」「悲しそうな曲」など、曲の雰囲気を感じ取りながら演奏します。楽譜を見て音を出すだけでなく「どんな気持ちの曲かな」と考えることが大切です。このような経験を重ねることで、表現力や感性が育っていきます。男の子の中には、自分の気持ちを言葉で伝えるのが苦手な子もいますが、音楽なら自然に表現しやすくなります。
また、曲の雰囲気を考えるプロセスは、相手の立場を想像する「共感力」や「想像力」を育むプロセスに近いと言われています。友だちとの関わりの中でも、気持ちをくみ取る力が育ちやすくなるでしょう。
ピアノは、すぐに上手になる習い事ではありません。最初は思うように指が動かず、難しく感じることもあります。
それでも、毎日少しずつ練習を続けることで、弾けなかった曲が弾けるようになります。時間をかけて仕上げた曲を先生や家族に褒められると「がんばってよかった」「もっと上手になりたい」という気持ちが生まれます。
ピアノの練習を通して、努力を続ける大切さや、あきらめずに取り組む姿勢が身につきます。音楽以外でも、勉強やスポーツなど、さまざまな挑戦に役立つでしょう。

ピアノ教室を選ぶときは、先生の教え方や、無理なく通い続けられるかどうかといった点が大切です。
ピアノは短期間で終わる習い事ではありません。長く続けることを前提に、生活リズムや家計に合っているかを、入会前にしっかり確認しておきましょう。ここでは、特にチェックしておきたいポイントを紹介します。
ピアノ教室の費用は、教室の種類によって差があります。月謝だけで判断せず、他にかかるお金も含めて考えることが大切です。
一般的には、大手の音楽教室と、個人で運営しているピアノ教室には次のような違いがあります。
| 教室のタイプ | 月謝の目安 | 特徴 |
| 大手ピアノ教室 | 8,000円〜12,000円 | ・講師の研修があり、指導内容が安定しやすい・入会金や設備費が別でかかることが多い・独自のカリキュラムや検定制度がある場合も |
| 個人のピアノ教室 | 5,000円〜10,000円 | ・先生の経験や実績によって料金や質にばらつきがある・設備費が月謝に含まれていることが多い・振替レッスンなどに柔軟に対応してもらいやすい |
月謝は上記の他に、入会金や教材費、発表会の参加費がかかることがあります。発表会用の服を用意する場合は、その分の費用も考えておきましょう。
また、自宅で練習するためのピアノも必要です。電子ピアノの場合は88鍵あり、ペダルが2本以上ついているものが勧められることが多く、価格は10万円〜30万円ほどが目安です。本物のピアノの場合、縦型のアップライトピアノは新品で50万円前後から、グランドピアノは150万円以上することもあります。
最初は電子ピアノから始める家庭が多いですが、将来コンクールや専門的な進路を考える場合は、本物のピアノを勧められることもあります。
最初にかかる費用と、続けるために必要な費用を考え、無理なく続けられるかを確認しておきましょう。
発表会は、練習してきた曲を人前で演奏する大切な機会です。目標ができることで、やる気が高まる子も多くいます。
一方で、人前に出ることが苦手な子にとっては、発表会が大きな負担になることもあります。教室によって、発表会への参加が必須か、自由参加かは異なります。
大きなホールでの発表会だけでなく、少人数で演奏する場を用意している教室もあるため、子どもの性格に合った形で参加できるかどうかを、入会前に確認しておくと安心です。
男の子は体を動かすことが好きで、じっと座っているのが苦手な子も少なくありません。
「最後まで椅子に座っていられるのだろうか」と不安を感じている保護者の方もいるでしょう。
ここでは、男の子によく見られる特徴と、あらかじめ知っておきたい対処法を紹介します。
ピアノの練習を嫌がるのは、性別に関係なく多くの子どもに見られます。嫌がる場合は「5分だけ」「テレビのCMの間だけ」など、短い時間を目安にしてみましょう。無理なく続けるうちに、自然と練習時間が伸びていくこともあります。
また、遊びの要素を取り入れるのも効果的です。練習できた日にシールを貼ったり、メトロノームを使って「この速さで弾けるかな」と声をかけたりすると、前向きな気持ちになりやすくなります。
どうしてもピアノに触りたくない日は、練習曲の音源を聴くだけでも構いません。「弾かなければならない」と追い込まず、楽しい気持ちを保つことを大切にしましょう。
スポーツとピアノ、両方の習い事を両立できるか、不安に感じる家庭も多いでしょう。大切なのは、無理のないスケジュールを組むことです。
スポーツの練習は日中に行われることが多く、帰宅後にピアノの練習をしようとすると、疲れて集中できない場合があります。スポーツの習い事に出かける前の朝の時間をピアノに充てるなど、短時間でも、毎日少しずつ続けることがポイントです。
また、必要に応じてピアノ教室の先生に状況を伝え、練習量を調整してもらうことも大切です。
以前は「ピアノは女の子の習い事」という印象を持たれがちでしたが、近年は状況が変わってきています。「ピアノは脳の発達に良い」といった情報や、動画配信サービス、音楽番組の影響もあり、ピアノを習う男の子は増えています。教室によって差はありますが、男の子の割合が1割程度のところもあれば、半数を占める教室もあります。
男の子がピアノを習うことは、決して珍しいことではありません。
性別にとらわれすぎず、お子さんが楽しんで続けられるかどうかを基準に、習い事を選ぶことが大切です。

ここでは、男の子の保護者がピアノ教室を選ぶ際に、特に確認しておきたいポイントを3つ紹介します。
ピアノ教室選びで一番大切なのは、先生との相性です。特に男の子の場合、男性の先生がいる教室を選ぶのも一つの方法です。
ピアノ教室は女性の先生や女の子の生徒が多い傾向があり、男の子によっては「なんとなく居心地が悪い」と感じてしまうこともあります。男性の先生であれば、緊張が和らぎやすく、「自分も将来こんなふうに弾けたらかっこいい」と具体的な目標を持ちやすくなります。
また、気持ちに寄り添った会話や、スポーツなど好きなことの話ができると、信頼関係も築きやすくなります。
クラシック曲だけでなく、アニメの曲やポピュラー音楽にも対応しているかどうかも大切なポイントです。知らない曲ばかりが続くと、飽きやすい傾向がありますが、好きな曲を取り入れてもらえると気持ちが切り替わり、意欲が高まることがあります。「この曲を弾いてみたい」と言ったときに、前向きに対応してくれる教室かどうかを、体験レッスンの際に確認しておくと安心です。
指導方針も、長く続けるための要素の一つです。特に男の子には、細かい注意が多い指導よりも、良い点を見つけて伸ばす指導が向いています。
楽譜通りに正確に弾くことよりも、勢いよく音を出したり、自分なりの表現を楽しんだりする子もいます。できていない部分だけを見るのではなく「今の音は力強くていいね」といった声をかけてもらえると、子どもは自信を持ちやすくなります。
小さな成長を丁寧に認めてくれる環境であれば、ピアノに対して前向きな気持ちを保ちやすくなるでしょう。
ピアノは、指や足、耳などを使いながら演奏する習い事で、毎日の積み重ねが求められます。音感やリズム感だけでなく、集中力や継続力といった、将来につながる力も育まれます。
「落ち着きがない」「続けられるか不安」と感じることもあるかもしれませんが、子どもに合った教室を選び、無理のない形でサポートすれば、十分に続けていくことは可能です。
まずは体験レッスンに参加し、子どもが「楽しい」と感じられる場所を探してみてください。