
47都道府県を楽しく覚えるには、暗記ではなく体験から学ぶという意識が大切です。地名を順番に詰め込もうとすると混乱してしまいますが、歌やパズル、日常の会話などに取り入れることで、自然と覚えられるようになります。
都道府県を学び始めるのは、小学校4年生前後が多いです。社会科の授業で初めて日本地図を使う子どもも多く、地名や場所の多さに圧倒されがちです。一方で、覚え方を工夫すれば、勉強や暗記というより、遊び感覚で楽しみながら覚えられます。
この記事では、タイプ別・地方別・単元別の覚え方、忘れないための工夫をご紹介します。無理なく都道府県を覚えるために、ぜひ参考にしてください。
効率的に都道府県を覚えるコツは、子どもの得意分野を見極め、それに合った方法を選ぶことです。ここでは、リズムよく覚える方法から、ビジュアルで覚える方法まで、タイプ別にご紹介します。
都道府県を覚えるためにおすすめなのが、歌・語呂合わせに乗せてリズムよく覚える方法です。テンポのある音に乗せて覚える方法は、子どもの記憶に残りやすい点が強みです。音楽や声に出す行為が、記憶の定着を促す効果もあります。都道府県名をメロディにのせて歌ったり、声に出してリズムをとったりすることは、ただ読んだり書いたりするよりもずっと記憶に残りやすいのです。
まずは、47都道府県の名前をメロディにのせて覚えるタイプの歌がおすすめです。歌を繰り返し聞いたり口ずさんだりすることで、自然と都道府県の名前や順番が頭に入ります。
都道府県の覚え歌には、以下のような種類があります。
一緒に動画や関連教材も紹介しますので、参考にしてみてください。
・都道府県の覚え歌/Hag Kmotion
「森のくまさん」のメロディに乗せて県名を歌う曲です。馴染みのあるメロディなので、小学生でもすぐに口ずさめます。
・日本地図の歌/ゆめある
県名だけでなく、郷土料理や観光名所など各県の特色も歌詞に入っているため、、地理+文化の両方を覚えられるのが強みです。
・七田式 社会科ソング日本地理編
都道府県名や河川の名前など、日本地理の基礎となる内容の歌を16曲収録したCD教材です。学校で習い始める前の予習として取り組むのもおすすめです。
地方ごとにメロディが変わる替え歌で、感覚で覚えやすくなっています。
・小学4~6年生【社会】都道府県の歌/川西市公式チャンネル
この動画では、地方ごとに曲調を変えた替え歌で都道府県を紹介しています。北海道・東北、関東、中部…といった地方ごとに曲調が違うため、地域区分が頭に入りやすくなります。また地域の切り替わり=曲の変化という構造があるため、子どもが歌詞を間違えにくいという利点もあります。
また、自分で作った語呂合わせが記憶に残りやすい場合もあります。自分で言葉を紡ぐことが経験記憶となり、後から思い出しやすくなるのです。
例えば、以下のような語呂合わせがおすすめです。
中国地方: 「鳥が島でひろ〜く山を見る」 → 鳥取・島根・広島・山口・岡山
四国地方: 「愛ある高い香りは徳に得」 → 愛媛・高知・香川・徳島
こうして作った語呂を歌と組み合わせて、歌を歌ったあとに語呂で確認という二段構えにすることで、さらに記憶に定着しやすくなります。
位置・形・色などのビジュアルから都道府県を覚える方法は、聴く・書く方法と比べて、地図のイメージが頭に残りやすいです。ここでは、家庭でもすぐ取り組める方法を紹介します。
※実践するにあたり、白地図(県名や境界線だけが書かれた地図)を用意しましょう。以下のサイトで、無料でダウンロード・印刷できます。
※白地図(都道府県) 無料ダウンロード/ちびむすドリル小学生
・白地図に書き込み/色分けをして覚える方法
白地図を印刷するか、タブレットに表示し、都道府県別に色分けと書き込みを行います。間違えた都道府県は再度チャレンジして、ミスが無くなるまで続けましょう。
書いたり色をつけたりという動作は、手と目と脳を連携させるため、記憶に残りやすくなります。さらに、間違えた県を苦手マップにして色を変えたり、訪問した県にマークをつけたりなど、視覚的・経験的な手がかりを加えることも、記憶の引き出しを増やすのに有効です。
・ツールやアプリを活用してゲーム感覚で覚える方法
地図パズルや形あてゲームで遊びながら覚える方法もおすすめです。ゲーム化することで、子どもが自発的に取り組みやすくなります。例えば以下のようなアプリが、場所・形・都道府県名を覚えるツールとして最適です。
①すいすい都道府県クイズアプリ
地図上に県名のカードをドラッグして正しい位置に置くパズル形式のアプリです。
https://play.google.com/store/apps/details?id=air.com.gamesaien.japaneseprefecturequizzes&hl=ja&pli=1(Google Play)
②あそんでまなべる 日本地図パズル
形あてモードや都道府県章モードがあり、繰り返し遊ぶことで都道府県の位置を自然と覚えられます。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.digitalgene.mappuzzlejp&hl=ja(Google Play)
③都道府県の形あてクイズ
県のシルエットだけを見て県名を答える形式。形そのものを記憶するのに効果的です。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.dereosaru.quizapp&hl=ja(Google Play)
このようなアプリは、通学時間・食後・寝る前などのスキマ時間に取り入れられるため、気負わずに継続できます。ランキング機能やタイムアタック機能があるものもあり、子どものモチベーション維持にも有効です。

47都道府県をいきなり全部覚えるのは大変です。そこで、ここからは地方別・単元別で攻める覚え方の例をご紹介します。
最初に取り組むなら、覚えやすく特徴的な「北海道・東北地方(7県)」からスタートしましょう。数が少なく、形に個性があるので導入に最適です。まずは北海道を中心に下に東北6県が並んでいるという位置関係を押さえ、全体像をつかみます。
東北地方は、青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島の順に、語呂合わせで「青い岩 秋の宮 山福」と唱えてリズミカルに覚えるのもおすすめです。
また、雪国が多いという共通点から、寒い地方グループとしてイメージすると整理しやすいです。
さらに、県ごとの名産を絡めると印象が強まります。青森=りんご、秋田=きりたんぽ、山形=さくらんぼ、福島=桃、宮城=牛たんなどが代表例です。スーパーで買い物する際に、どこの県の名産品か会話をするのも復習になりますよ。
関東地方は、生活の中で馴染みのある地名が多く、学びの手始めに最適です。「いば・とち・ぐん・さい・ちば・とう・かな」のようにリズムで覚え、「東京を中心にぐるっとある県」という位置関係をセットで理解すると、混乱しにくくなります。
中部地方は範囲が広いため、「北陸」「甲信越」「東海」と3つのグループに分けるのがコツです。「海沿い=静岡・愛知・三重」「山あい=長野・岐阜(内陸)」「北側=新潟・富山・石川・福井(北陸)」とブロック化すると、位置と特徴が整理できます。地域を、地形や気候と絡めて学ぶことで、暗記から理解に変わり、より記憶に定着しやすくなります。
近畿地方は、都道府県の配置に一貫性があります。大阪を真ん中に置き、「京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・三重」が囲むように位置しています。地図で円を描くように覚えると視覚的に整理しやすいです。また、「関西弁が使われる地域」という生活の視点から話題にしても、子どもの興味を引きます。
中国・四国地方は、音で覚えるとスムーズです。「鳥取・島根・岡山・広島・山口」を頭文字で“トシオヒヤ”と覚えると順番が整理されます。四国は「徳島・香川・愛媛・高知」で“と・か・え・こ”と省略して唱えると自然に口から出ます。形がはっきりしている四国地方は、地図パズルで遊ぶと効果的。短時間で何度も繰り返せるため、復習もしやすいです。
九州・沖縄地方は、「福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄」。北から南へ順に覚えるのがポイントです。「ふく・さが・なが・くま・おお・みや・かご・おき」とリズムで言うと楽しく、位置関係も自然に頭に入ります。ニュースや旅行の話題に出る機会も多く、「沖縄に行ったとき」「福岡の明太子」といった体験と結びつけると記憶がより定着します。

都道府県の学習で大事なのは、思い出す機会を増やすことです。ここでは、家庭でできる覚えたあと忘れないための工夫をご紹介します。
人の記憶は「見た」「使った」「思い出した」など、触れる頻度が高いほど定着しやすいため、学習内容を生活の一部に溶け込ませることが効果的です。日常のなかで繰り返し情報に触れられる環境をつくることで、記憶は強化されていきます。その中でも特に取り入れやすい方法が、日本地図を家のよく目に触れる場所に貼っておくことです。
リビングの壁やダイニングの近く、子ども部屋の入口、さらにはトイレの壁など、生活動線上の視界に入る場所を選ぶと、意識しなくても地図を見る機会が増えます。毎日、目にすることで都道府県の形や位置、地方ごとのまとまりが頭に残ります。特に、トイレなど短時間でも必ず立ち寄る場所は、反復して情報を取り入れやすく、地図を貼るのに相性が良いです。
また、地図は一度貼って終わりではなく、定期的に子どもが興味を持ちやすいデザインへ変更したり、季節のイベントに合わせた地図に差し替えたりすることで、飽きずに長く続けられます。カラー地図、白地図、日本の特産品が描かれた地図など、種類を変えることで新鮮さが生まれ、視覚刺激が増えて記憶の定着にもつながります。
このように、視界に入れる仕組みは、学習の負担を減らし、机に向かわなくても知識が少しずつ積み重なるため、地理学習の入り口として最適です。そのため、無理なく続けられる環境づくりとして、まずは手軽な地図貼りから始めてみましょう。
旅行先やお出かけ、さらに日々のニュースや天気予報など、生活の中に登場する地名を復習のきっかけにしましょう。実際の体験と結びついた学習は、記憶に残りやすく、学んだ都道府県と体験が重なることで、場所のイメージが強化され、記憶に定着していきます。
旅行中に、訪れた地域の県名や位置関係を地図アプリで確認してみましょう。また、その県で見た風景や食べたもの、印象に残った建物などを思い出すことで、単なる暗記ではなく自分の経験と結びついた知識として蓄積されやすくなります。体験と情報がセットになることで、後から思い出しやすく、記憶の持続にもつながるのです。
また、地名が登場するニュースや天気予報は復習に最適です。毎日ニュースを見て、情報に繰り返し触れ続けることで、無理のない復習が積まれていくのです。
このように、旅行・生活・ニュースといった身近な情報源を活用すると、都道府県の学習が特別な時間ではなく日常の一部になります。負担を感じにくく、続けやすい復習方法として非常に効果的です。
都道府県を覚えるうえで大切なのは、歌や語呂合わせでテンポよく覚えたり、パズルや白地図で視覚的に整理したり、旅行やテレビで見た土地と結びつけたりといった、楽しさ・反復・実体験とのつながりです。五感を使って学ぶことで、知識はより深く定着していきます。
都道府県の暗記は、ただの知識集めではなく、日本全体を理解する入り口です。この記事で紹介した方法を取り入れれば、無理なく続けられ、47都道府県の特徴や位置関係が自然とつながっていくはずです。日々の生活の中で地図に触れる機会を少し増やすだけで、地理への興味はぐっと広がります。ぜひ、ご家庭に合った方法で楽しく取り組んでみてください。