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水泳上達の第一歩!「ボビング」と「バブリング」について

水泳を始めるときは、いきなり泳ぎ方を覚えるのではなく、まず「水に慣れる」ことが大切です。
そのための基本練習が「バブリング」と「ボビング」というシンプルな呼吸法。
シンプルではありますが、小さい子どもにとってこの「ボビング」「バブリング」は、難易度の高い呼吸法です。
この記事では、「ボビング」と「バブリング」のやり方やコツを解説します。
マスターできるよう丁寧に説明しますので、ぜひ参考にしてください。

ボビングとバブリングって何?泳ぎの基礎となる理由

ボビングとバブリングって何?泳ぎの基礎となる理由

水に慣れるためのファーストステップとなる練習方法が「ボビング」と「バブリング」。
混同されがちな両者ですが、違いは「息を吐くタイミングと身体を上下させるかどうか」です。
ここでは、ボビングとバブリングについて解説します。

バブリングとは

バブリングとは、水中で鼻から「ブクブク」と息を吐き、その後顔を水面へ出して口と鼻で「パーッ」と息を吸うという呼吸法です。
水を怖がる子どもは、鼻やおでこまでを水に入れ、慣れてきたら頭までというように、少しずつステップアップしていくのがおすすめです。
お風呂でも練習できますので、後述の「手順とコツ」を参考に、是非試してみてくださいね。

ボビングとは

ボビングは、水の中で息を吐き、水面に上がったときに息を吸う、呼吸のテンポを身に着ける練習です。
呼吸のリズムと浮力の感覚を体で覚えることで、泳ぎながらも自然に呼吸ができるようになります。
水中では口・鼻からしっかり息を吐ききり、浮上したときに短く吸うことで、呼吸のテンポが安定しやすくなります。
また、水圧や浮力を感じながら上下に動くため、リラックスした姿勢を保つ練習にもなります。

バブリングが「水中で息を吐く」呼吸法の基礎であるのに対し、ボビングは「吐いて吸う」を繰り返し、呼吸のリズム全体を体で覚える練習といえるでしょう。

そのため、バブリングで水に慣れてからボビングへ進むのが自然なステップになります。

バブリングの正しい手順とコツ

ここでは、「バブリング」の正しい手順とコツを紹介します。

水面で鼻から息を出す

まずは、口からしっかり息を吸い込んで、水に顔を近づけていきましょう。
顔をつけたら、鼻からゆっくり息を出すことを意識します。
このとき、「ブクブクッ」と泡が出るのを確認できればOKです。
鼻から息を出すことで水が入りにくくなり、苦手意識を和らげる効果があります。

息を細く長く吐き出す

慣れてきたら、細く長く息を吐く練習にステップアップしましょう。
一気に吐くのではなく、「ブクブクブク…」と小さな泡を出すのがコツです。
タイミングを誤って口が水面に出る前に息を吸ってしまうと、水を飲み込んでしまうこともあります。
「ブクブクッ・パッ」というリズムを意識しながら、落ち着いて呼吸をくり返すことで自然な呼吸リズムが身につきます。

段階的に顔全体を水につける

バブリングのコツは、段階的に顔全体を水につけることです。
初めは口・鼻まで水に入るようにし、慣れてきたら口・鼻から息を吐く練習を行い、最終的には頭まで潜るなど少しずつステップアップしていくのがポイントです。

お風呂や浅いプールで、家族や先生と一緒に楽しく練習するとより安心です。

ボビングの正しい手順とコツ

次に、「ボビング」の正しい手順とコツを解説します。

潜る前の深い吸い込み方

ボビングで一番大切なのは「潜水する前の呼吸」。

水上と水中をいったりきたりする連続動作をしながら呼吸しなければならないためです。

潜る前に口からしっかりと息を吸い込むことで、体の中に十分な空気をためましょう。

このとき、胸やお腹が膨らむのを意識しながら、肩の力を抜いて深く吸うのがポイントです。

水中での完全な吐き出し方

水に潜った後は、息をしっかり吐ききることが大切です。
水上に上がるときは、「パァー!」と声を出しながら息を吐ききるようにしましょう。
自然と「息を吸う」動作につながり肺に酸素が入ってきます。
この感覚をつかめるようになると、泳ぎながらも自然に呼吸のタイミングを取れるようになります。
実際スイミングスクールでも、子どもが顔を上げるときに「パァー!」と声を出すように指導されることも多く、水中で息を吐ききれなかったとしても、声を発することで自然と息を吐ききることが可能です。

体の力を抜いて浮上する

ボビングでは、体の力を抜いてリラックスすることが重要です。
息を吐ききったあと、水の中で無理に立ち上がろうとせず、体の力をふわっと抜いてみましょう。
水には浮力があるため、力を抜くだけで自然に浮いてきます。
手足をバタバタ動かす必要はありません。
むしろ力を入れすぎると、体が沈んだり姿勢が崩れたりしやすくなります。
脱力した状態で水に身を任せることが浮くコツです。
慣れてくると、「ブクブクッ…パァー!」の呼吸と連動して、沈む・浮くのリズムが自然に身につきます。
この感覚をつかめるようになると、泳ぐときにも余分な力が抜けて、よりスムーズな動きができるようになります。

ボビング・バブリングがもたらす水泳へのメリット

ボビングやバブリングは一見地味な練習ですが、水泳の基礎を支えるとても大切な動作です。
この2つをしっかり身につけておくことで、泳ぎのフォームや呼吸リズムが安定し、よりスムーズに泳げるようになります。
ボビング・バブリングがもたらすメリットは以下の3つです。

  • 正しい呼吸リズムができるようになる
  • 水に顔をつける恐怖心の解消
  • 沈まずに浮くための体の使い方を覚えられる

正しい呼吸リズムができるようになる

ボビングとバブリングをマスターすることで、「吸う」「吐く」といった動作のタイミングを体で覚えられるようになります。
泳いでいる最中でも落ち着いて呼吸ができるようになり、苦しくなりにくくなるのが大きな特徴です。
特にクロールや平泳ぎなど、息継ぎのタイミングが難しい泳法ではこの呼吸法が大きく役立ちます。

水に顔をつける恐怖心の解消

「水が怖い」「顔を水に入れられない」という子どもでも、ボビング・バブリングを通して、水に慣れていき、徐々に恐怖心が薄れていきます。
水の中で息を吐く感覚を繰り返すことで、「水に入っても苦しくない」という安心感を得られます。
こうした小さな成功体験の積み重ねが自信につながるのです。

沈まずに浮くための体の使い方を覚えられる

ボビング・バブリングの練習では、息を吸うと浮き、吐くと沈むという浮力の感覚を自然に学べます。
この「呼吸と浮力の関係」を理解できると、泳ぐときにも体を水にうまく預けられるようになります。
水に浮くための体の使い方が分かるようになるので、その後の泳ぎの練習がぐんと楽になるでしょう。

ボビング練習でよくある間違い

ボビングはシンプルな動きに見えて、ちょっとした呼吸のずれや姿勢の乱れで上手くいかないことがあります。

特に次のような3つのポイントでつまずくケースが多いです。

  • 息継ぎのときに口から吸いすぎてしまう
  • 浮上するときに体が立ってしまう
  • 潜る前に鼻をつまんでしまう

どれもよくあるミスですが、正しいコツを意識すればすぐに改善できます。

ここでは、それぞれの原因と直し方を紹介します。

息継ぎ時に口から息を吸いすぎている

水面に上がったときに、焦って大きく息を吸い込むと呼吸が上手く続かなくなります。
ボビングでは、必要以上に吸わず自然な呼吸リズムを保つことを意識しましょう。
一度に大きく吸い込んでしまうと、次のような理由から呼吸が苦しくなってしまいます。

・吸い込み過ぎで胸や肩に力が入り、体が固まる

・呼吸のリズムが乱れ、タイミングを合わせづらくなる

・肺に空気が残りすぎて、次に吐き切りにくくなる

このように息を吸いすぎると、かえって苦しさが増してしまうのです。
理想は、水中で鼻からゆっくり息を吐き、水面に上がる直前に口から短く「パッ」と吐き切ること。
そしてそのまま口で「スッ」と吸うと、自然にリズムが整います。
焦らず「吐いて → 吸う」の流れを体で覚えることで、呼吸が安定し、無理なくボビングを続けられるようになります。

浮上時に体全体が立ってしまう

ボビングでよく見られるのが、浮上のときに体全体が立ってしまうパターンです。
体を垂直にして水上へ上がると水の抵抗が大きくなり、呼吸のリズムが乱れてしまいます。
また、体が固くなってしまうことで次に潜るときの動きも重くなり、スムーズな呼吸のテンポが崩れやすくなります。

正しい姿勢を保つには、両足をそろえたまま軽くひざを曲げておくことがコツです。

水の反発をうまく利用し、まっすぐ上に浮かび上がるよう意識すると、無理なくリズムよく動けます。
力を入れすぎず、水に“ゆだねる”ような感覚を持つと自然に姿勢が安定し、呼吸もスムーズになります。

水を怖がり潜る前に鼻をつまんでしまう

水が苦手な子どもがよくやってしまうのが、潜る前に鼻をつまんでしまうことです。
水が入るのを防げますが、ボビング自体ができなくなってしまいます。
ボビングは、「口・鼻で息を吐いて、水上で息を吸う」という呼吸の繰り返しで成り立っています。
鼻をつまむと口も一緒に力が入り、息を止める状態になってしまうため、“ブクブクッ…パッ”の呼吸リズムが実現できません。
水に入るときは、鼻をつままずに息を吐くことを意識しましょう。
そうすることで水が入りにくくなり、自然に呼吸を続けられます。
最初は不安に感じるかもしれませんが、少しずつ顔を水につける練習を繰り返すことで、鼻をつままず落ち着いて呼吸できるようになります。

まとめ

水を怖がり潜る前に鼻をつまんでしまう

ボビングとバブリングは、水泳の上達に欠かせない「呼吸」と「水慣れ」の基本練習です。
一見シンプルな動きですが、正しい息の吐き方・吸い方を身につけることで水中でのリズム感や浮力の感覚が自然と養われるので、その後の泳法にも役立つ大切なステップになります。

「ブクブクッ…パッ!」という呼吸リズムを体で覚えることで、泳ぎながらも落ち着いて呼吸できるようになります。

また、繰り返し練習するうちに水への恐怖心も和らぎ、水中でリラックスして動くことも可能です。

焦らず少しずつステップアップしていくことが、水泳上達への一番の近道。

今回紹介したポイントを意識して、楽しみながらボビングとバブリングを練習してみてくださいね。

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