「家事も育児もきちんとやらなければ」「子どもを怒ってはいけない」と、自分に厳しくしすぎていませんか。「〇〇すべき」という考え方は、行き過ぎると自分を追いつめてしまいます。
完璧主義によるプレッシャーは心と体に負担をかけてしまい、親がいつも自分を責める姿は、子どもにも伝わります。だからこそ、親自身が「完璧でなくても大丈夫」と思える考え方を持つことが大切です。
この記事では、完璧主義になりやすい人の特徴や、子どもに与える影響、完璧主義を手放すための具体的な方法をまとめました。ぜひ最後までお読みいただき、少しでも気持ちが軽くなれば幸いです。
ここでは、完璧主義になりやすいお母さんの特徴を3つ紹介します。
完璧主義のお母さんは「自分がやらなければ家庭が回らない」と考え、家事も育児も一人で抱え込みやすい傾向があります。人に任せることが不安で「自分でやったほうが早い」と感じることで、無理を重ねてしまう人は少なくありません。
共働き世帯は増加傾向にありますが、家事や育児の負担は今もなお女性に偏りやすい傾向があります。社会全体の支援体制が十分とはいえない中で、責任感の強いお母さんほど「自分が頑張らなければ」と抱え込みやすいのが現状です。
SNSには整った部屋や手の込んだ料理など、キラキラした場面が多く投稿されます。ほとんどは日常の「良い部分」を切り取ったもので、大変な場面や失敗は、あまり表に出ません。
それでも、他人の良い場面を見ることで「私ももっとがんばらないと」「こんなに器用にできない、私はダメだ」と感じ、自信をなくしてしまうのです。
子どもが失敗したり、癇癪を起こしたりすると「自分の育て方が悪いからだ」と考えてしまう人もいます。
完璧主義の人は、できたことよりも「できなかったこと」に目が向きやすい傾向があり、それを自分のせいにしてしまうのです。
失敗やトラブルは子どもの成長過程で自然に起こるものです。
子どもは親とは別の人間で、試行錯誤しながら自分の力で成長していきます。「子どもの言動と自分の価値は別のもの」と切り離して考えるだけでも、心が軽くなるでしょう。

家庭は子どもにとって「安心できる場所」であることが大切です。家庭が安心できる場所だからこそ、子どもは外の世界へ挑戦する勇気を持てます。
一方、親が完璧を求めすぎると家庭が「安心できる場所」から遠ざかってしまう可能性があります。
ここでは、親の完璧主義が子どもに与える影響を、3つの視点から整理します。
親から完璧な状態を求められることは、子どもにとっては大きなプレッシャーです。できなかったときに強く責められると、「失敗してはいけない」と不安や緊張につながることがあります。
子どもは言葉でうまく説明できない分、体でサインを出すことも少なくありません。
このような状態が続くことで、頭痛や腹痛など、体の不調としてあらわれる場合もあります。
失敗は成長のための大切な経験です。ですが、失敗のたびに強く責められると「失敗すると怒られるからやりたくない」と考え、挑戦そのものを避けるようになる場合もあります。
「失敗を受け止めてもらえる」という土台があると、子どもは安心して新しいことに踏み出せます。
親が家事や育児を完璧にこなそうとすると、心に余裕がなくなり家庭内の雰囲気がピリピリしてしまいます。「あれも終わっていない」「これもやらなければ」と考え続けると、緊張感が表情や態度に出てしまいます。
家庭が安心できる場所でないと、子どももパートナーも本音を言いにくくなり、会話が減って気持ちのすれ違いが生まれやすくなります。親が肩の力を抜き、笑顔でいることが家庭全体の安心につながります。
ここからは、完璧主義を手放すための行動と工夫を3つ紹介します。
家事や育児をお願いするときは「やり方」も含めて任せることがポイントです。途中で細かく口を出すと、頼まれた側は自信をなくしてしまい「それならやらない方がいい」と思われてしまうかもしれません。
例えば、お風呂掃除を頼んだときに、洗剤の種類や洗う順番が自分と違っていても、まずは「ありがとう」と感謝を伝えましょう。自分と同じ方法でなくても、目的が達成されていれば十分です。「少し違っても大丈夫」と受け止めることは、家族を信頼することでもあります。積み重ねていくことで、家庭全体の協力体制を育んでいけるでしょう。
便利家電や家事代行サービスを使うと、体力や時間を大きく節約できます。乾燥機能付き洗濯機で洗濯物を干す手間を減らす、食器洗浄乾燥機で食器洗いの時間を減らし、子どもとの時間や休息に充てるなど「お金で時間を買う」という視点を取り入れてみるのも、一つの選択肢です。
「知らない人を家に入れるのが不安」という人は、いきなり全面的に頼らなくても大丈夫です。月1回だけ水回りの掃除を依頼するなど、小さなことから始めてみましょう。
「自分でやらないといけない」という思い込みを手放すと、心の余裕につながります。
スケジュールに余白の時間をつくることも大切です。完璧主義の人は、1日の予定を細かく立てる傾向がありますが、子育て中は予想外の出来事がつきものです。計画通りに進まないと「うまくいかなかった」「時間に遅れてしまった」などの自己否定につながりかねません。
最初から予定を7割程度に抑えておくと、急な発熱やトラブルがあっても慌てにくくなります。残りの3割程度は、調整のための余白として空けておきましょう。何も起きなかった場合は自分の休息として使い、心や体を整えてくださいね。

完璧主義の人は、無意識のうちに自分を追い込む考え方をしていることがあります。考え方のクセを少し変えるだけで、心の負担は大きく軽くなります。
ここでは、完璧主義を手放すための2つの思考法を紹介します。
まずは、自分がどれだけ「〇〇すべき」と考えているかを意識してみましょう。「食事は手作りすべき」「いつも笑顔でいるべき」「子どもを怒ってはいけない」など、自分の考えに縛られて苦しくなることはありませんか。
命に関わるような場面以外は「〇〇すべき」を「〇〇でもいい」と言い換えてみましょう。「”手作りでもいい”だから、今日はお惣菜でもいいか」「”笑顔でもいい”だから、今は少し悲しい顔をしても大丈夫」など、言葉を変えるだけで気持ちが楽になることもあります。完璧にできることよりも、自分にも優しく、無理なく続けられることが大切です。
家事や育児の合格ラインを、100点から60点へ下げてみましょう。100点を基準にすると、少し足りないだけで「できなかった」と感じてしまいますが、60点を基準にすると「今日は合格」と思える日が増えます。
部屋が少し散らかっていても、子どもが元気に過ごしているなら十分です。食事が簡単な内容でも、家族の空腹を満たし、栄養をとれていれば役割は果たしています。
完璧主義で、「足りない部分」に目が向きがちだからこそ、意識して合格ラインを下げることが必要です。家族が笑顔で過ごせていれば、十分合格ラインに届いていますよ。
習い事は、子どもの成長の機会というだけでなく、「親が休める手段」にもなります。
ここでは、習い事で心に余裕が生まれる理由をいくつか紹介します。
親子は距離が近い関係だからこそ、できない場面を見ると不安になったり、心配しすぎたりすることもあります。「どうしてできないの」と強い口調になると、親も子どもも負担になります。
習い事の先生などの第三者からの助言は、子どもにとって素直に受け取りやすいものです。勉強や運動の指導を講師に任せることで、親は教える役割から離れ、応援する立場に回れます。「私が教えなきゃ」というプレッシャーから解放されることで、親自身も心に余裕が生まれます。
習い事の時間は、子どもが親と離れて過ごす時間でもあります。親に頼らずに取り組む経験は、自立心や自信を育てます。
同時に、習い事の時間は親にとっても休息の時間です。少し離れてリフレッシュできるからこそ、子どもにも優しく接することができます。完璧主義の傾向が強いと、つい口出しが増えてしまうことがありますが、物理的に距離を取ることで過干渉を防ぐ工夫にもなります。
習い事を選ぶときは、送迎の負担も考慮しましょう。毎回の送り迎えで疲れてしまうと、気持ちの余裕が減ってしまいます。最近は送迎バス付きの習い事教室や、学童クラブと習い事が一体になったサービスも増えているので、検討してみましょう。
「親がすべて送迎する」という考えを見直し、空いた時間を休息やリフレッシュに充てることは、家庭全体の安定にもつながります。
育児の完璧主義を手放すことは甘えではなく、家族全員が笑顔で過ごすための選択です。理想を追い続けると心も体も消耗し、緊張感が家庭の空気にも伝わります。
家事の合格ラインを下げたり、便利家電や家事代行サービスを活用したりすることで余裕が生まれ、気持ちが軽くなることがあります。無理を続けるよりも、上手に頼ることを選びましょう。