
小学校でプログラミング教育が必修化されたこともあり、習い事の候補として考えている保護者の方も多いのではないでしょうか。
近年は人気が高まっており、スクールの数もどんどん増加しています。
選択肢が多い分、保護者としては慎重に選びたいところです。
この記事では、プログラミングが注目されている理由からスクールを選ぶ際のチェックポイント、おすすめのスクールまで紹介します。
興味のある保護者の方は、ぜひ最後までお読みください。
2020年から小学校でプログラミングの義務教育が始まったことに伴い、子どもがなりたい職業ランキングでITエンジニアが上位にランクインするなど、プログラミング教育は年々注目が高まっています。
なぜ今注目が高まっているのか、いくつか理由を見ていきましょう。
前述の通り、2020年から小学校でプログラミング教育は必修化されました。
導入されたのは、社会のデジタル化が急速に進み、「読み書き計算」と同じように情報を扱う力が欠かせなくなってきたためです。
小学生の段階では、難しいプログラミング言語を覚えることよりも、物事を順序立てて考える「プログラミング的思考」を育てることが重視されています。
授業ではタブレットやパソコンを使うほか、カードやブロックを使ったゲーム形式の「アンプラグド・プログラミング」など、コンピュータを使わずに学べる活動も取り入れられています。
将来の職業選択に役立つことも注目を集めている理由のひとつです。
第一生命が行った子どもたちの「なりたい職業ランキング」調査では、小学生の男の子部門で5位に「ゲームクリエイター」、9位には「ITエンジニア」が入っており、プログラミングへの注目が年々高まっています。
また、経済産業省の調査によると、IT人材は2020年時点で約36.9万人不足しており、2030年にはその不足数が約78.9万人にまで拡大すると推計。
AIやデジタル技術が急激に加速する今、ITスキルは欠かせないスキルになりつつあります。
さらにプログラミング学習は、「自分で考え、形にする」といった経験を通じて創造力や問題解決力、論理的思考力が育つのも特長です。
こうした力は、将来どんな職業についたとしても役立つ普遍的なスキルといえるでしょう。
数多くのプログラミングスクールから「どこが子どもに合うのか」を見極めるには、確認しておきたいポイントがあります。
ここでは特におすすめの3つのポイントを紹介します。
プログラミングスクールは「対面」と「オンライン」の2種類あります。
対面レッスンは、先生と直接コミュニケーションが取れるので質問しやすいのがメリットです。
一方で、オンラインは送り迎えが不要で保護者の負担がなく、スクールが近くにない方でも受けられます。
また、レッスン形態が「個別」か「グループ」でも特徴が異なります。
個別レッスンは、1人ひとりに講師がつくためじっくり学べるのが特長です。
またマンツーマンなため、人見知りの子どもに向いています。
一方グループレッスンは、友達と一緒に学べる楽しさがあり、協調性やコミュニケーション力も育つのが魅力です。
扱う教材や学習内容は、スクールによって異なります。
口コミや評判がよいプログラミングスクールでも、授業を受ける子供が学びたいと思える教材・カリキュラムがなければ続かない場合も。
Scratch(プログラミングツールの一つ)でキャラクターを動かしたり、ロボットを組み立てて動かしたり、ゲーム制作に挑戦したりと、同じ子ども向けプログラミングでも学べる内容はさまざまです。
どの教材にも魅力はありますが、最も大切なのは 子どもが「やってみたい!」と思えるかどうかです。
スクールによっては、子どもの興味や理解度に合わせてカリキュラムを調整してくれるところもあるため、体験授業で実際の教材に触れてみるのがおすすめです。
プログラミング教室は、英会話、ピアノ、水泳、そろばんなど、定番の習い事と比べても「高額な習い事」と思われがちです。
かかる費用は、主に月謝と入会金、教材費になります。
以下に、必要となる費用の目安をまとめました。
| 項目・形式 | 費用の目安 |
| 入会金 | 5,000~15,000円 |
| 教材費 | 1,000~60,000円 |
| 対面レッスンの場合の月謝 | 8,000~20,000円/月 |
| オンラインレッスンの場合の月謝 | 3,000~10,000円/月 |
| その他費用 | 教室運営費、PC/iPadレンタル料など(通う教室によって発生) |
プログラミング教室の費用は、スクールの形式や教材によって大きく差があります。
最も安く始められるのはオンラインレッスンで、月3,000〜10,000円ほどが相場です。
対面型はサポートが手厚い分、8,000〜20,000円とやや高めになります。
加えて、スクールによっては入会金や教材費のほかに、PC・iPadのレンタル料や教室運営費などの追加費用が発生する場合もあります。
入会前に、入会金・教材費・追加料金を含めた「年間でいくらかかるか」 を必ず確認しておきましょう。

人気を集めているおすすめのプログラミングスクールを紹介します。
※料金は目安になります。選択するコース等で異なる可能性がありますので、予めご了承ください。
アンズテックは、小学校3年生から中学校3年生までを対象とした完全オンラインのプログラミングスクールです。
Scratch・Unityを使い、子どもの興味に合わせた楽しいカリキュラムで創造力や思考力、ITスキルを身に着けます。
毎回の授業でのミニ発表や年1回の発表会イベント、年に3回のミニ発表会などで、表現力やコミュニケーション力も育ちます。
レッスン外でも24時間チャットで質問でき、講師は全員現役プログラマーなので、難しい質問や進路の相談も可能です。
| スクール名 | アンズテック |
| 対象年齢 | 小学3年生〜中学3年生 |
| 受講時間 | 90分 |
| 入会金 | 11,000円 |
| 料金 | 月2回:11,000円(税込)円 月3回:14,800円(税込) 月4回:18,700円(税込) |
| 教材費 | 無料 |
| URL | https://ands-tech.com/ |
Tech Kids Schoolは、 サイバーエージェントが運営する大手プログラミングスクールで、渋谷校とオンライン校の2つがあります。
iPhoneアプリ開発まで学べる本格的なカリキュラムが特徴で、初級〜上級まで幅広いレベルの子どもに人気です。
現役大学生メンターによる明るく丁寧なサポートも魅力で、120分のレッスンでは、プログラミングだけでなくデザインやプレゼンにも取り組めます。
| スクール名 | テックキッズスクール(Tech Kids School) |
| 対象年齢 | 小学1年生〜中学3年生 |
| 受講時間 | 120分 |
| 入会金 | 0円~(コースによって異なる) |
| 料金 | 月3回:20,900円(税別) |
| 教材費 | 2,200円/月(税込) |
| URL | https://techkidsschool.jp/ |
ヒューマンアカデミー子どもプログラミング教室は、2024年オリコン顧客満足度調査で第2位を獲得した、保護者からの評判の良いプログラミングスクールです。
全国に教室があり、通学とオンラインの両方に対応しており、近くに教室がない方でも受講できます。
ゲームを使ってプログラミングの考え方を理解するベーシックコースから始めるため、初心者でも抵抗なく始められるのが大きなポイント。
アドバンスコースに進むと、プログラミング言語を使った開発にも挑戦するようになり、大人顔負けのスキルが身につきます。
さらに、発表の場が多く用意されているため、プレゼン力や表現力を伸ばしたい方にもおすすめです。
| スクール名 | ヒューマンアカデミー子どもプログラミング教室 |
| 対象年齢 | 小学1年生〜 |
| 受講時間 | 90分 |
| 入会金 | 11,000円(税込) |
| 料金 | 月2回:9,900円(税込) |
| 教材費 | 660円/月(税別) |
| URL | https://kids.athuman.com/programming/ |
LITALICOワンダーは、テクノロジーを活かしたIT×ものづくりの学びを提供しており、プログラミングだけでなく、そのスキルを応用した開発にも取り組めるプログラミングスクールです。
授業は教室とオンラインに対応しており、講師一人に対して生徒は1〜4人という少人数制で行われます。
カリキュラムは固定ではなく、ゲーム&アプリプログラミングコースやロボットクリエイトコースなど、一人ひとりの興味や習熟度に合わせてオーダーメイドで作成されるのが最大の特徴です。
また、「プログラミングとロボット」を両方一緒に学べるのも魅力のひとつです。
| スクール名 | LITALICOワンダー |
| 対象年齢 | 年長~高校3年生 |
| 受講時間 | 教室授業:90分 オンライン授業:60分 |
| 入会金 | 16,500円(税込) |
| 料金 | 【教室授業】 ・ゲーム&アプリ プログラミングコース:29,700円(税込)~ ・ゲーム&アプリ エキスパートコース:34,100円(税込)~ ・デジタルファブリケーションコース:29,700円(税込)~ ・ロボットクリエイトコース:29,700円(税込)~ ・ロボットテクニカルコース:29,700円(税込)~・マインクラフト クリエイトコース:29,700円(税込)~ 【オンライン授業】 ・ゲーム&アプリ プログラミングコース:33,000円(税込)~ ・ゲーム&アプリ エキスパートコース:38,500円(税込)~ ・ロボットテクニカルコース:33,000円(税込)~・3DCGコース:38,500円(税込)~ ・マインクラフト クリエイトコース:33,000円(税込)~ |
| 教材費 | ・1,100円~2,200円(税込) ※教材費はコースごとに異なります ※ロボット代が発生するコースもあります |
| URL | https://wonder.litalico.jp/ |
QUREOプログラミング教室は、新大学入試を見据えた本格派のプログラミングスクールです。
教室は全国に3,300件以上あるので、「近場で通いたい」「オンラインではなく対面がいい」という方はチェックしておきましょう。
小学生のうちはキャラクターやゲーム風ストーリーを活用した、子どもが楽しめるカリキュラムになるよう徹底されています。
また、最新の成績判定システムを導入しており、苦手箇所やつまずきがリアルタイムで見える化されるため、講師が一人ひとりに合わせた完全個別指導なのが魅力です。
さらに、QUREOは「プログラミング能力検定」に対応しており、全国1,300以上の教室で受検できます。習得度を客観的に確認できるため、学習の成果が分かりやすい点も評価されています。
| スクール名 | QUREOプログラミングスクール |
| 対象年齢 | 小学2年生~高校3年生 |
| 受講時間 | 60分 |
| 入会金 | 0円~(教室によって異なる) |
| 料金 | 9,900円(税込)~ |
| 教材費 | 無料 |
| URL | https://qureo.jp/ |
自考力キッズは、パソコン未経験の子どもでも取り組みやすい基礎を楽しく学べるプログラミングスクールです。
「パズル」「ロボット」「プログラミング」の3つを組み合わせた独自カリキュラムに毎月バランスよく取り組むことで、論理的思考力や問題解決力、集中力、図形・空間認識力を養えます。
教材は、自社開発の「ArtecBlock(アーテックブロック)」というオリジナル。
コンピューターを使わないロボット教材やパズル教材もあり、低学年でも無理なく取り組めるので続けやすいでしょう。
| スクール名 | 自考力キッズ |
| 対象年齢 | 年長~ |
| 受講時間 | 60分 |
| 入会金 | 5,000円~11,000円程度 |
| 料金 | 月4回:11,000円 |
| 教材費 | 30,000円~44,000円 |
| URL | https://www.artec-kk.co.jp/school/jkids/ |
エドモンドプログラミングスクールは、「マインクラフト」やロボットなど、子どもが夢中になりやすい教材を使って学べるプログラミングスクールです。
タイピングをほとんど使わず簡単な操作でできるビジュアルプログラミングに長けており、パソコンに慣れていない子どもでも手軽にチャレンジできます。
授業は一人ひとりのペースに合わせた個別指導スタイルで、苦手意識のある子どもでも無理なくステップアップしていけます。
加えて、現役エンジニアが監修したオリジナル教材を使用しているため、実践的なスキルを学べるのも大きな利点です。
また、ネットリテラシー教育も行っているため、スマホやインターネット利用が心配という保護者からも高い支持を得ています。
| スクール名 | エドモンドプログラミングスクール |
| 対象年齢 | 小学1年生~中学3年生 |
| 受講時間 | 月2回:9,240円(税込) |
| 入会金 | 6,600円(税込) |
| 料金 | 月2回:9,240円(税込) 追加授業:2,750円/1回 |
| 教材費 | 1,980円(税込) |
| URL | https://www.edmondo.jp/ |
TENTOオンラインは、コミュニティ型の学習を重視しており、対話やつながりの中で学ぶ指導スタイルが特徴です。
自分の学習内容を自由に選ぶことも可能で、ScratchやViscuitなどのブロック型言語から、Python、Javaなどの本格的なテキスト型言語まで幅広く対応。
授業形式は、講師あたり2~5人のグループ受講とマンツーマンが選べます。
授業終わりのミニ発表会やオンライン自習室など生徒同士の交流も活発なので、コミュニケーション力も育ちます。
「一緒に作品を作ったり教えあったりできる友達がいたらいいな」という方にぴったりの環境が整っています。
| スクール名 | TENTOオンライン |
| 対象年齢 | 小学生~高校生 |
| 受講時間 | 60分 |
| 入会金 | 16,500円 |
| 料金 | ・マンツーマン授業(講師固定):月額 11,770円~・グループ受講(少人数指導):月額 11,880円~ |
| 教材費 | 16,500円(初期費用として発生) |
| URL | https://www.tento-net.com/online |
プログラミングスクールについて保護者の方が抱く、よくある疑問をいくつか紹介します。
プログラミングは難しいイメージが強く、保護者の方が心配するのは自然なことです。
ですが、多くのスクールで初心者向けに、以下のような楽しめるコンテンツが用意されています。
・ブロックを組むだけで動くScratch(スクラッチ)
・直感的に操作できるビジュアル型プログラミング
・子どもが夢中になりやすいゲーム作り
こういった工夫から、理解しやすく「とっつきやすい」内容になっています。
どちらのコースが良いかは、子どものタイプや目的で変わります。
● ロボットコースがおすすめな子
・ものづくりが好き
・手を動かすことが得意
・実験・組み立てが好き
ロボットは“動くもの”が目に見えてわかるため、論理思考・空間認知・試行錯誤の力、といった様々な能力を伸ばしやすいのが特徴です。
● ゲーム制作コースがおすすめな子
・絵を描いたりストーリーを考えるのが好き
・PC操作に慣れたい
・クリエイティブな作業が得意
ゲーム制作は、キャラクター・音・動きなど多要素を組み合わせるため、創造力や表現力、論理的思考が同時に育ちます。
多くのスクールでは、無料体験や体験会への参加が可能です。実際にパソコンを触ったり、ロボットを動かしたりすることで、子ども自身が「楽しい・やってみたい」と思えるかを確認できます。
授業の進め方やスクールの雰囲気など、様々な要素が確認できますので、体験会には積極的に参加するようにしましょう。
小学校での必修化をきっかけに、プログラミング教育は子どもの将来に欠かせないスキルとして注目されています。
プログラミングを学ぶことで、論理的思考力・創造力・問題解決力といった、どんな職業にも役立つスキルが育てられます。
スクールを選ぶ際は、授業形式・教材内容・料金の3つをしっかり確認し、子どもの興味に合った学び方を選ぶことが大切です。
今回紹介したプログラミングスクールは、どれも口コミでも評判のよい教室ばかりです。
ぜひ、お子さんに合ったスクールを見つけ、楽しみながら学べる環境づくりに役立ててください。